たとえば、中学校の部活との棲み分け。
中学校の部活にも、地域のクラブチームにもそれぞれ特徴があり、メリット・デメリットがある。やはり、昼間勉強している施設で、学習面もしっかりと観てもらっている先生方にスポーツの指導をしてもらうことは一番好ましいことだと思う。しかし、スポーツの指導をしっかりとしてくれるのであればという前提がある。
中学校の先生は異動があり、部活についてもプレー経験や指導経験のない先生が担当顧問となることも珍しくない。土日に、対外試合に参加する場合にはもちろん先生が帯同しなければならない。この部活の仕事の負担は、先生にとってみれば大きなモノだ。
先日、地元の中学校の校長先生とお話させてもらう機会があったが、いろいろと勉強させてもらった。中学校としては、学外でスポーツ活動を行う学生のことを非常に配慮しているし、心配もしていると。また、部活動でスポーツをしている学生との摩擦も少なからずあるそうだ。
一方で、地域のクラブサイドで持っている心配。
塾に通わない選手達のなかでは、中学1年になってからの勉強に早くもついて行けてない選手がいる。実際、各定期試験の結果と通知簿は提出してもらっているが、少々心配になっている。小学校での勉強が若干おろそかだったのかも知れない。
今年の春は、週に1回の英語教室と週に1回の学習サポートで始まった。
英語教室は、来年度へ向けて質を上げていく。
週に1回の学習サポートでは、勉強に対する姿勢や試験勉強の方法を教え、日常的には英単語と漢字の読み書きを実践している。
少なくとも、学校で平均的な成績をとるくらいのレベルまで全選手の学力をアップすべく、勉強の基礎である、英単語と漢字の読み書きが最低限の必要要件だと考えている。
そして、10月からは、読書感想文を課題として課している。
本を読む習慣をつけることは、人生において非常に重要だ。
そして、読んだ内容についてアウトプットするという作業は、今後の勉強の習慣や受験をクリアしていくにあたっても必要なスキルとなる。
以上のように、地域のクラブでは、
- 学校教育のボトムアップ
- スポーツ活動におけるリード(高いレベルの指導とプレー環境の提供)
- 学校では担えない部分のサポート(もっと本格的にスポーツを楽しみたいという選手の要望に応える)
本来であれば、中学校というところで、学習についてもスポーツの機会についてもすべてが済めばこれほどすばらしいことはない。
しかし、結果的に受験に対しては塾が必須になっている。
スポーツを楽しむためには、地域のクラブチームに対するニーズが高まってきている。
今後は、この棲み分けが進んでいくんだろうと思う。
肩肘はらずに、各々が連携していけばいいのではないだろうか。こどもを奪い合うような事をするのではなく。
”地域”は間違いなく、これから先の日本社会ではキーワードになる。
Jリーグクラブだけでなく、地域のクラブチームも大切な存在になっていく。
そんなときに求められるクラブでありたいと思う。
西野 努
追伸
今後は、プロスポーツのあり方についても書いてみたい。
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