2021年7月11日日曜日

【22年2月更新】AFC茅ヶ崎がセレクションをやらない3つのワケ

 AFC茅ヶ崎はセレクションを行っていません

その理由は3つあります。
※これまでは2つでしたが「その③」を追記しました

【その① 人数が少ないから!】
現在の在籍選手は20名。(各学年定員10名ずつなので全学年の合計人数が最大で30名になります)
要するに多数から選ばれていない時点でセレクション(選ぶこと)をするという立場にはいません。

もっとAFC茅ヶ崎の存在価値と地域における知名度を高めて「選ばれるクラブ」になることが目標であり課題です。

体験に来られて人数が少ないことに不安を持たれるかもしれませんが、少人数(全学年で最大30名まで)であることのメリットをデメリットをしっかりとお伝えした上でご判断いただきます。

※この30名というのはクラブとして一人一人の選手の成長をきめ細かく追いかけることができるギリギリのラインとして設定しています


【その② セレクション賛成派だから!】
私自身セレクション賛成派です。
よく「セレクションがゴールではない」「入ることを目的にしてはダメだ」と見聞きします。

セレクションというのは催行するチーム毎に選手を評価する基準があり、それに基づいて行われます(そのはずです)。
しかし、その基準は受ける側(選手、子どもたち)にはあまり可視化されていないかもしれません。

ということは、セレクションを受ける側にとっては「これまでの積み重ねが評価される場」という捉え方になる選手(子ども)は多いと思います。

つまり、これまでの積み重ねが、
合格=認められた! 不合格=大袈裟に言えば、否定された、、、
という体験につながるケースが多数あるのではないかと考えています。

だからこそ、この「認められた!」という経験は選手(子ども)にとっては非常に大きな成功体験であり、一喜一憂したり、ゴールになっても良くないですか?
仮に合格後(入った後)に苦労があったとしても、この合格=認められた!という経験は成長する上で欠かせないものだと考えています。

しかし、その反面セレクションばかり受けていると選手(子ども)の心が疲弊してしまうのではないかとも考えています。

ではそういったプロセスがないクラブがあっても良いのではないか?
ということで、セレクションは賛成だけれども「行わない場所」として地域に存在しようという結論に現在は至っています。


【その③ でもセレクションだけの決定に疑問を持っているから!】
成功体験を得るツールという側面では価値はあるものだと思っています。
だからこそ肯定派なのですが、、、それでもセレクションだけで決めるっていうのはどうなのかな〜という疑問はずっと持ち続けています。

チームのセレクションという経験はありませんが、地域のトレーニングセンターの選手選考会は何度も経験してきました。
その時に毎回思うのが「ゲームだけでは選手たちの全ての優越はつけられない!」ということ。

もちろんゲームの中で一目瞭然的なその選手の良さ・強みを目の当たりにすることもあります。
でもそれがその選手の全てではないと思っています。
その選手の良さというのは1回のゲームだけでは絶対にわからないと思っています。(少なくとも僕はそんなに優れた眼を持っていません)
つまり選手というのは
一目ではわからない良さも必ず持ち合わせているということです。

例えば選手の視点やアイデア、仲間とのコミュニケーションの図り方、こちらの声かけへの反応、ピッチ上での姿勢や心構え、などなど何度か活動参加していかないと見えてこない部分こそ、3年間過ごす場所を決めるという観点で大事なところではないかなと考えています。

だから『体験練習会』ではなくて『練習体験会』をやります。(屁理屈です)
前者は僕の中では小学6年生が複数集まって初めまして同士で練習をするイメージです。
翻って後者は現在在籍している選手たちの空間(日頃のAFC茅ヶ崎の空気感)に入って練習参加するという意味です。

僕たちの日常に入ってどのような顔を見せるのか?
何度か練習参加してもらえれば先に述べた一目ではわからない選手の良さを引き出せる(あるいは発見できる)と思っています。

ということで2月も練習体験会をやります。

AFC茅ヶ崎 監督 伊藤 大介







2021年7月2日金曜日

指導者の一聞

一聞をいかにして一見に近づけることができるか?

武士の一分ならぬ【指導者の一聞】
指導者は一聞に魂を込めて勝負しなければならない。

【百聞は一見に如かず】
というが、これはまさに本当だなとつくづく思うシーンは多々ある。

梅雨時期のリモートトレーニングはまさにそれを痛感するシーンであると同時に“指導者の言葉(一聞)”は常に試されているのだということが表面化する場面でもある。

選手たちの“一見”は、例えば技術的な側面での動作であったり、ある場面を切り抜いた現象だったり様々だ。
もちろん「みる力」によって見え方や受け取り方に差はあるが、話を聞くよりもわかりやすいことは多い。

だからこそ百聞は一見に如かずという言葉が今でも使われているわけだ。

では“一見”だけでレベルアップに繋がるのか?
それはNOだと思う。

“一見”のときに脳内で「言葉」がリンクしているかどうかが「みる力」の差になっていると考えている。
「みる力」があるかどうかは「みた後のアウトプット」が一つの指標になる。

スムーズにアウトプットできる選手は脳内で言葉の整理ができていることが多い。
対話や振り返りの中で確認すると自分の言葉で整理整頓できていることが明らかになる。
そしてその逆も然り。うまくアウトプットできていない選手は言葉での整理整頓もできていないことが多い。

だからこそ“指導者の言葉(一聞)”は重要だ。
“一見”のときと同じような映像を“一聞”で脳内へ伝えること。

それができれば“一見”のときや実践のときに“一聞”の言葉がリンクして吸収率や実践率、成功率はグンと上がる。
だからこそたくさん話しすぎてもダメだし、言葉のチョイスもセンスが問われる。

どれだけ“一聞”が“一見”に近づけるのか?
一聞に魂と映像を込められる指導者になろう。

そしてまだまだ先は長い、、、

百聞は一見に如かず

百見は一考に如かず

百考は一行に如かず

百行は一果に如かず

百果は一幸に如かず

一幸は一皇に如かず

頑張り学び続けなければ!

AFC茅ヶ崎 監督 伊藤 大介