2019年5月4日土曜日

春キャンプ2019

5/1〜4までトレーニングキャンプを実施。
今回は富士宮の時之栖にて開催。



テーマは「守備の原理原則の理解と実践」
普段のトレーニングでは、ボールを保持している時間(攻撃時)のトレーニングをしているが、今回のキャンプでは相手ボールの時間(守備時)のトレーニングをした。

守備の原理原則についての座学を行い、知識を頭にいれ、グランドでトレーニングを実践した。座学と並行してトレーニングしたことにより、スムーズにトレーニングができ、チームでの共通理解もできた。


3日目のトレーニングマッチでは、キャンプでのトレーニングの成果が出ていた。負けはしたが、こちらの想像を超える選手のパフォーマンスに驚かされ、感心した。
今回のキャンプを経て、また新たな課題が見つかり、次のステップに進むことができそうだ。サッカー面は、非常に良い雰囲気で終えることが出来た。





ただ、生活面では、まだまだ課題が多い。
自分のことで満足してしまい、他のことまで気が回らない、または気がつかない。

5分前行動、集団をまとめる、広くアンテナを張る、発信する、等
上記の選手が1人でも多くなると、チームとして人としても成長し、サッカーの上達にも繋がると思う。

サッカー面も生活面も継続することが大事。
選手にも話したが、「キャンプでは良かった」「キャンプと同じことを言われている」では、また振り出しに戻ってしまう。

1つひとつ積み重ねて、一緒に成長していこう!



AFC茅ヶ崎
小熊優一


2019年4月24日水曜日

試合は練習の鏡だ!

近年、恐ろしいほどのスピードと情報量で様々な物事がアップデートされている世の中。
サッカーの指導法やトレーニング法においても、クラブと指導者自身が軸を持たなければ簡単にブレてしまうほどにいろんな情報が入ってきます。

もちろん指導者は学び続けることが大前提でピッチに立ちます。
しかしそのアップデート方法も前に進むだけが全てではないとAFC茅ヶ崎の選手たちをみて思うことがありました。
時には立ち返ることも大事だぞと。

その1つがドリルトレーニングです。
ヨーロッパ人気国のトレーニング法ではいわゆる対面パスなどは効果が薄いと言われているそうです(そんな記事を目にしました)。
そこに書かれている根拠は「なるほど」と頷かされるものでした。
同じドリルトレーニングでも他の考え方があるよ、と。

確かにサッカーはサッカーのトレーニングでしか上達しないと思います。
そこは完全に同意します。

でも!
サッカー"選手"としてのベースを上げなければサッカーは上達しないのではないか???
と、AFC茅ヶ崎の選手たちのトレーニング風景をみて考えさせられました。

「止める・蹴る」ドリルトレーニングを眺めていると、自主的に始めて取り組む姿勢は良いのですが「止め方」「止め場所」も「蹴り方」「蹴り場所」も絶対に"何となく"「そこらへんを狙って」行なっているように映りました。
実際に選手から言葉を引き出すと、やはり「このへんにボールを置いて」「受け手の足元に」「特に考えていませんでした」という答えが返ってきました。

これではサッカー上達云々の話にはなりません。
サッカーを知り、サッカーが上手くなるためのベースがまだまだ低いのです。

具体的には自身のプレー・動作の丁寧さと慎重さです。
絶対にここに「止める」「蹴る」という狙いを持って身体を動かしていないのです。
例えば「次のステップで左右に蹴れる場所に置く」「味方の右足にボールをつける」といったピンポイントな狙いが欠けています。

つまりそれは、自分の動作・プレーに対する「緊張感」も欠けているということです。

試合中に何回ボールを止める・蹴る場面があるでしょうか?
Jリーグの試合トップクラスの選手ですら1試合で100本も蹴らない世界です。
中学生の試合であれば言わずもがな。

一蹴入魂、1試合に数回の止める・蹴る機会をどれだけ大事にできるのか?

試合は練習の鏡です。

練習で何となくいい加減にプレーしていれば、確実にその姿が試合のピッチ上で姿を現します。
逆に練習で1つ1つのプレー・動作を丁寧にできていれば、、、、、
試合は練習の姿をそのまま映し出します。

つまり「丁寧さ」「慎重さ」「緊張感」これらが必要な場の設定になるのであれば、時代錯誤と言われようが対面パスにだって大きな効果があるわけです。
サッカーが上手くなるためのベース(人間力、選手力とでも言いましょうか)を鍛えるためにも面白みのない、地道な、地味な反復練習も時には必要です。

できないことは徹底して意識して、無意識でもできるようになるまでとことんやり抜いていきます。

AFC茅ヶ崎 監督 伊藤 大介

2019年4月14日日曜日

初の試合

本日2019年度初、さらにクラブユース連盟に加盟して初の公式戦が行われました。

結果は敗戦(相手選手たち上手でした!)、内容は(自己評価ですが)満点でした!
次のステップは今日の満点が実は80点だったんだなぁと選手たち(と我々指導者たちが)が気づくことです。


◆何が満点だったのか?
チームが立ち上がって間もないタイミングでの公式戦、トレーニングマッチもこちらの力
不足もあり思うように消化できず、ほぼぶつけ本番の状態でピッチに立った選手たちですが自分が自分たちができることを精一杯表現していました。

小さい身体を投げ出す、大きな声を出し続ける、技量やフィジカルでは現時点で相手に負けていても自分ができることを出し切って抗う姿に胸を打たれました(個人的には)。

選手たちは負けたことで満足感はないかもしれません。
またプレーモデルやチームの約束事が曖昧なまま戦ったことで振り返りも難しいものになっていると思います。(指導者の責任が大きいのですが、、、)
ただ、間違いなく自分たちができる満点を出しました。

◆そこで次のステップ「80点だったなぁ」です。

ここから自分たちを磨き続けて「あの時の自分たちはあんなことしかできなかったのかぁ」と思えるステージに上がることです。
今日は今持っているもので抗うことはできましたが、次は自分たちが表現できるものを使って相手をコントロールする瞬間を作り出せるようになることです。
ここまでドリルトレーニングで積み上げてきたものはあります。その中で良い習慣が身についてきている選手も増えています。
ここからはグループとしてサッカーを知ること、サッカーをプレーすることを覚えていくことです。
そのための春キャンプの実施です。春キャンプ後にまた公式戦のピッチが待っています。

つまり「あんなことしかできなかったのかぁ」=「自分たちはこんなことができるようになったんだぞ!」という進化を遂げることが次のステップです。

今日の戦いは、指導者の責任が全てです。
インプットが不足していたためアウトプットもそれなりでした。
選手ミーティングの内容が全てを物語っています。


新たな週が始まり、ここからは少しばかりティーチングも交えてインプットの作業に入ります。
このインプット作業に入ることができるのは「AFCらしさ」のひとつである「素直さ」が磨かれているからこそできる作業です。

要するに選手たちの学習スピードの方が早く、指導者の学習スピードが追いついていません。
それだけ吸収力がある選手たちの想いに応えるためには指導者である自分自身の学習と成長が不可欠です。この責任の重みを感じながら選手の変化を楽しめる日々を過ごせるように今シーズン選手に負けないくらい気を張ってピッチに立っていきます。

◆選手たちへ
AFC茅ヶ崎の選手たちはめちゃくちゃ成長したなぁと言ってもらえるように、たくさんの温かい応援をくれるサポーターたちと共に喜びを分かち合えるように今日のスタートラインを大事にしていこう!


AFC茅ヶ崎 監督   伊藤 大介


2019年3月7日木曜日

気仙沼訪問2019

3月1日の夜から3月3日にかけて、チームで気仙沼を訪問してきた。
東日本大地震の被災地を巡り、現地の中学生と交流するのが目的だ。
毎年夏に「ちがけせんプロジェクト」という茅ヶ崎と気仙沼を繋ぐイベントを行なっているが、今回もそのイベントの一環である。
夏は気仙沼の小中学生が茅ヶ崎・平塚にやってきて、3月はこちらから気仙沼を訪問するのが、恒例となっている。

今回参加した選手と私は初の訪問となった。
震災当時は、幼稚園児だった選手は当時のことをはっきりと覚えていないようだったが、被災地を訪れた際は真剣な表情で見学していた。
私自身は当時高校生。ちょうど高校の卒業式で先輩を見送り、部活の準備をしている時だった。校庭でも感じる強い揺れと下水道が逆流したりプールの水がバシャバャと溢れてきたり、よく覚えている。
テレビでは、毎日被災地の様子や震災の情報などが流れていて、その状況を「知っている」と思っていた。

だが、被災地を訪れるとそれが「知っているつもり」だったことに気づいた。

震災から約8年が経ち、現地の方はだいぶ片付いて綺麗になった、と言っていたが、それでも小学生の跡地や交番がひっくり返っている様子を見ると、心がなんとも言えない気持ちになった。 



それでも、現地の方は明るく楽しく私たちを迎え入れてくれた。
人間は強い、ということを強く感じた。

現地中学生との交流は、サッカーはもちろん、食事をともにしたり、最初は緊張していた関係も最後には笑ってふざけ合ったり、帰りのバスに乗り込むのが惜しくなるほど仲良くなった。
AFCの選手たちの良いところである。良い意味で中学生らしくないというか、純粋にその場を楽しめる心を持っている。他のチームと交流したり、過ごすことによって、普段当たり前のように取り組んでいることが身になっているということを、改めて確認することが出来た。



最後に、「ちがけせんプロジェクト」をきっかけに気仙沼の人、場所との関係をもてることをありがたく思う。

選手たちは被災地を巡り、交流し、なにをどう感じたか。

1人でも多くの人に共有し、少しでも力になれたらと思う。
そして、日頃普通にサッカーが出来ている環境に感謝し、日々を過ごしていきたい。



AFC茅ヶ崎
小熊優一